「鈴蘭の剣」台湾版の始め方

日本でのサービス開始は2024.08.01

「鈴蘭の剣」の日本版&グローバル版は当初2023年11月23日のサービス開始を目標としてβテストが行われていましたが、テストの結果さらなる品質向上が必要と判断され2024年春に延期、さらに2024年夏リリース予定と再延期の後、2024/08/01サービス開始が発表されました。(公式の告知

思いがけず期間が開いてしまったため、それを待つ間の”鈴蘭ロス”を埋めるためや日本版のスタートでつまづかないための予習として、台湾版をプレイしたいと考える方もいるのではないでしょうか。

ところが、普段のアプリストアに出てくるのは日本版の事前登録だけです。クライアントはインストールできますが当然プレイは不可能。「鈴蘭之剣 台湾」などで検索すれば台湾版のストアがすぐ見つかりますが、「お住まいの国や地域からは利用できません」と表示されてインストールできません。本記事を参考に台湾版をDLしてください。

(2024.02追記)Steamでデモ版(体験版)がリリースされています。
ただしテキスト言語は英語のみ。正式版への引き継ぎはありません。またオンライン要素はなく、「シングルモード(運命の螺旋)」にフォーカスした作りとなっています。中国語はわからなくても英語ならいける!と思った方がいるかもしれませんが、この英訳が機械翻訳っぽく誤訳も多々あり、これをやるくらいなら台湾の正式版をやった方がいいと感じました。
台湾版の他に中国版もありますが、一般的に中国のゲームを遊ぶためには身分証や中国の電話番号が必要なのでハードルが非常に高いです。台湾版なら課金以外は日本と同じ感覚でプレイできます。

台湾版のインストール方法

日本から「鈴蘭の剣」台湾版をインストールする方法はいくつかあります。PC版は簡単。スマホ版はひと手間かかりますがまあ楽勝。ただしこのゲームはPCでプレイした方が絶対にいいです

プランA)PC版 公式サイトからDLする(超かんたん・おすすめ!)

プランB)スマホ版 TapTapからDLする(かんたん)

プランC)スマホ版 VPNを使って台湾のIPを利用する(めんどう)

プランD)スマホ版 野良APKを拾ってくる(あぶない)

順番に見ていきましょう。

A)PC版 公式サイトからDLする(超かんたん・おすすめ!)

台湾の公式サイトにアクセスし、Windows版をDL・インストールします。

起動したらGoogleかAppleのIDでログインすれば普通に遊べます。新しいアカウントが必要ならTapTapだと簡単に作れるのでオススメです。

注意!紐づけたIDは解除できません。日本版でプレイする予定があるアカウントは念のため使わないほうがよいでしょう。普通に考えれば台湾版と日本版で別のゲーム扱いになるはずですが何が起きるかわかりませんし、サポートに依頼しても紐づけを解除してもらえる保証はありません。

B)スマホ版 TapTapからDLする(かんたん)

TapTapで台湾版のアプリのページを開いてください。

右上の(><)こんな感じのアイコンがユーザー情報のボタンです。
ここからユーザー登録を行いましょう。メールアドレスと簡単な情報だけで登録できます。

TapTapとは?
中国発祥のアプリ配信プラットフォーム(アプリストア)です。
中国ではGoogle Playが使えないので、代わりにAndroidのアプリを配信している企業が複数あります。
日本から台湾版をDLできないのはGoogleという事業者のルールで、TapTapなど別の配信事業者なら問題なくDLできます。

プランB採用してスマホでプレイする場合、まずTapTapのアプリが必要なので、TapTapの画面指示に従ってAPKをDLしインストールします(Google Playからはインストールできません)。おそらく画面のあちこちにGet TapTap!とかOpen with TapTapといった誘導がなされているはず。

APKの利用方法や注意点については「APK インストール方法」といった文言で調べればすぐ分かります。一旦ストアからAPK管理アプリを入れて、そこからインストールを行う流れです。日本ではあまり普及していませんがAPKを扱うこと自体は別に怪しいとか違法性はありません。GoogleにとってTapTapは競合相手になるため、GoogleのストアにはTapTapのストアアプリは載せません。そのためGoogleストア外からアプリのファイルをDLして手動でインストールする必要がある、というだけです。

TapTapアプリがインストールできたらログインし、「鈴蘭」で検索するかアプリ内のQR読み取りを起動して下の画像のDL用QRコードを読み取ればゲームをインストールできます。あとはTapTapの連携ログインで問題なくプレイできるはずです。

ちなみに台湾版の他に複数のバージョンが併存しているため、自分で検索する場合は注意してください。グローバル版はサービス開始前なので遊べません。

グローバル版ではなく台湾版を選ぶこと

C)スマホ版 VPN経由で台湾のGoogle Playを利用する(めんどう)

VPNはIPアドレスを中継してインターネットに接続する仕組みです。IPの数字でどこの地域から接続しているかがおおよそ判別できるのですが、台湾IPを中継することで日本からのアクセスを台湾からのアクセスに見せかけることができます。

Google Playの「お住まいの国や地域」は基本的に今アクセスしているIPで判断していますので、台湾のIPを使えばGoogle Playから台湾版をDLすることが可能です。

VPNの詳細な使い方はここではサポートしません。
VPNの利用自体に違法性はありませんが、事業者によっては規約で制限している場合がありますのでご留意ください。

VPNを使って台湾のホストに接続したら、Google Playのアプリ設定でキャッシュを削除してから台湾のストアにアクセスします。一度アプリをDLしてしまえばその後は日本のIPに戻して構いませんが、ストアでアプリの更新が必要になったらまたIPを切り替えなければなりません。

接続にアプリが必要になり、無料VPNでは接続先に台湾を選べないことがある・選べたとしても速度や容量の制限がある、有償VPNはそれなりに費用もかかる・・・など、料金と手間を考えると、鈴蘭をプレイするためだけに導入するメリットがあるとは思えません。日本では使えない海外のサービスを使うなど他の目的があればついでに導入するのもいいでしょう。

D)スマホ版 野良APKを拾ってくる(あぶない)

「鈴蘭之剣 APK」で検索すればすぐ見つかります。審査を受けて配信しているストア経由と異なるため俗に「野良アプリ」等と呼ばれ、インストール時には警告が出ます。

APKを管理するアプリを導入すればゲームのインストール自体は簡単ですが、ストア経由でアップデートができないため、アプリの更新があった場合は都度最新バージョンのAPKを拾ってきて手動でインストールする必要があります。

筆者環境では1.1までは動いていたものの1.3にアプデしたところスタート画面で固まり動かなくなりました。複数のエミュと手持ちのゲーム用スマホ・タブレットで試したのですが同様で、原因も対策も分かりません。こうした技術的トラブルに自力で対処できる人のみ利用すべきかと思います。セキュリティリスクもありメイン端末にホイホイ入れるのは推奨しません。

日本から台湾版を遊ぶ場合の問題点

無事インストールした台湾版を早速プレイしたいところですが、その前に注意事項です。

①課金が非常に面倒 (2024.06.30)PayPalが利用できることを確認
②テキストが繁体字(PC版なら翻訳ツールで対応可能)

①課金が非常に面倒 (2024.06.30)PayPalが利用できることを確認

方法① PC版からショップでチャージを選ぶとブラウザで公式ショップが開くので、PayPalにチェックを入れて決済に進めばOK。

方法② 台湾版の「鈴蘭の剣」公式サイトを開き、右上にある「儲値」を押すと購入画面が開きます。
そこへユーザーIDとチャージ金額を入れて決済すればOKです。

台湾版をプレイする日本人がゲーム内アイテムを購入する手順はかなり面倒です。

初めて遭遇したケースで詳しくないのですが、台湾以外から登録した場合、PCからの支払い方法はアリペイで固定されてしまうようです。アリペイを日本人が使う場合はパスポートの登録が求められます。

筆者はコロナでパスポートが切れたままなので試していませんが、中国に旅行や出張をする機会がある方なら抵抗なく使えるかもしれません。

パスポートをしばらく使う予定もないのでこのために取得するのもなあ…と思い、それなら今度はスマホやエミュでGoogleにログインしてGoogle Playで払おうとすると「お住まいの国や地域ではご利用いただけません」と断られました。VPNを通しても変わらず。

またGoogle Playのコードは国ごとの発行なので日本でコードを買って台湾のアカウントにチャージするといったことはできず、台湾ではコンビニ等でGoogleのカードは売っていないそうなので個人輸入に頼ることも難しい。

TapTapからインストールしてTapTapのストアで支払いできるのでは?と考えましたがこちらもアリペイのみで撃沈。

最後の希望はSteam版ですが台湾版はリージョンロックされているはずなのですんなり決済できるかは不明(なおSteamでは国籍偽装してショッピングするのは規約違反)ですし、その頃にはもう日本版が出てるはず。

そういうわけで課金のハードルは結構高く、お得なパックを買いたいのに買えないという辛さに耐えねばなりません。台湾ユーザーのスクショを見るとMyCardという現地の電子マネーで支払ってるので、何かしらの情報で区別されているのだと思います。

一応、非常に面倒な手順を踏むことでクレカで決済できたのですが、同じ条件でもできる時とできない時があり、また同じ方法を知人が試しても通用しませんでした。海外での不正利用と判断され止められた事もあります。トラブルになりそうですし、条件や再現性が不明なので紹介はできません。何卒お許しください。

②テキストが繁体字(PC版なら翻訳ツールで対応可能)

台湾版でも音声は日本語を選べますが、テキストは日本語がありません。そのためフルボイスのシナリオパート以外は自力で繁体字の中国語を読み解く必要があります。

幸い、このゲームはSRPGなので、アクションやシューティングと異なりゆっくり画面の文字を調べながら進めることが可能です。何度も繰り返し接するUI表記に関してはすぐ覚えられるでしょう。漢字なのでなんとなく雰囲気で読めますし、ほぼ「偽中国語」みたいなものですから。

とは言え、見慣れない漢字が出てくると調べるのに苦労します。アルファベットと違って読めないし入力も手間なので、どう調べていいか困るのです。

そんな時は画面を読み取れる翻訳支援ツールを活用して調べ物の労力を大幅に削減しましょう。このツールの有無がプレイフィールを大きく左右するため、極力PCでのプレイを推奨します。

翻訳支援ツール(PCOT)については別の記事で説明しますのでそちらをどうぞ。

まとめ
・VPNやAPKの知識がなくてもPC版やTapTapストア経由なら簡単
課金は基本的にできない 課金はドル建てなので為替の影響を受ける
・PCでプレイすれば言葉の壁はツールでなんとかなる

PCでプレイするなら余裕。スマホもTapTap経由なら楽勝。

どちらも課金は難しいので日本版が来たら本気出す、ということで…。

このゲームは1プレイに時間もかかるし操作も煩雑なのでPC版でのプレイを強く推奨する。